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トップメッセージ

世の中にないものを生み出し、
「新しい価値で、新しい満足を。」
実現する会社であり続けたい。
プラス株式会社
代表取締役社長
今泉忠久

逆風を力に変えた3年間──「社会最適」を追求し続ける

プラスグループは、1948年の創業以来、経済・社会・環境が調和する「社会最適」の追求を経営の核に据え、社会課題解決に取り組んできました。2022年には、この「社会最適」という考え方を明文化した、サステナビリティ方針を策定しました。2023年度からスタートした3か年の中期経営計画では、このサステナビリティ方針と14のマテリアリティに基づき、具体的なアクションを実行してきました。

この3年間の事業環境を振り返ると、かつてないスピードで変容を遂げ、企業は従来の延長線上ではないチャレンジが求められる時代になってきています。なかでもコロナ禍で加速したペーパーレス化の流れは、文具・家具業界にとってビジネスモデルの根幹を揺るがす構造的な変化となりました。加えて、世界的なインフレに伴う原材料の高騰、物流の「2024年問題」、SNSの台頭などに伴う新たな競合プレイヤーの登場といった、数多くの逆風に直面してきました。

しかし、激変する厳しい事業環境こそが企業が変わる好機であり、私たちが実践してきた「社会最適」を推進する機会と捉えています。サステナビリティ方針に掲げる「ユニークな発想で社会最適を。繋げようサステナブルな未来へ。」のもと、チャレンジを重ね、成果が出始めていることを実感しています。

例えば家具事業では、“脱・プロダクトアウト”を掲げ、オフィス空間づくりのコンセプトとして「イゴコチメイキング」を提案しています。このコンセプトは、オフィスにセンサーや温度計を設置して執務環境をモニタリングし、居心地のよい空間への改善提案を行うなど、「家具をつくって売る」モデルから、お客様の働き方そのものをリ・デザインするモデルへのシフトを体現するものです。

また、同じく家具事業において、国産木材の積極活用で森林の健全化およびカーボンニュートラルの実現を目指すプロジェクト「MOKURAL(モクラル)」を本格始動させ、スチールと国産木材を組み合わせた木金混合のオフィス家具「Vicenda(ヴィチェンダ)シリーズ」を発売しました。木がもたらすウェルビーイング効果などからも、木製家具の需要増加につながっています。

文具事業においては、環境意識の高いZ世代をターゲットにした、楽しみながら未来のことを考え環境に貢献できるエコブランド「COE365(コエサンロクゴ)」のリリースや、商品パッケージのプラスチック削減に向けた取り組みが着実に成果を上げています。

流通事業では、人手不足や配送効率の課題に対し、BtoBの枠を超えたBtoBtoC(法人顧客の顧客向け)の新規ビジネスも形になってきました。例えば介護施設入居者向けのお買い物代行サービス「COREIL(コレイル)」において、新たに宅配クリーニングサービスを開始するなどサービスの拡充を図ってきました。積載効率の向上などにより環境負荷を軽減しながら、介護従事者の負荷軽減、入居者のQOL向上といった社会的価値を生むプラスらしいビジネスとなっています。

これらの取り組みは、私たちが大切にしてきた社会最適を追求した結果として生まれたものです。お客様、パートナー企業、従業員、社会の四者が同時に満足する「四方良し」を実践する企業姿勢こそが、創業以来、変わることのない競争優位につながるものと捉えています。

10年後のビジョン──「共鳴」が生まれるプラットフォームの創造へ

2026年、プラスグループは新たな中期経営計画をスタートさせました。今回の計画策定にあたっては、10年後の自分たちのありたい姿を具体的に描き、そこからバックキャストする手法を採用しました。変化の激しい時代においても揺らぐことなく、中長期的な視点で成長戦略を実行していきます。

私たちが目指すのは、「新しい価値で、新しい満足を。」というグループ理念のもと、イノベーションの創出と市場創造を実現する企業であり続けることです。その実現に向けて、私たちの理念に共感してくれる仲間との連携、いわば「パートナーシップM&A」を通じた共鳴(レゾナンス)の連鎖によってスケールを拡大し、BtoB領域のトップランナーを目指します。

その中核を担うのが、現在アジャイルで開発を進めている新基幹システム「PRS(プラス・レゾナント・システム)」です。

このPRSを、プラスグループ各社はもちろんのこと、M&Aによって新たにグループに加わる企業やパートナー企業に対して、ビジネスに活用できる共通のマーケティングプラットフォームとして開放していきたいと考えています。PRSを使えば使うほど接続企業との情報共有や協業が加速し、PRSが「共鳴(レゾナンス)」の中心地となっていることが、私たちの描く10年後のビジョンです。

  • アジャイルソフトウェア開発宣言に基づく開発手法で、短いサイクルで開発と改善を繰り返しながら、変化するニーズに柔軟に対応していく進め方を指します。

ビジョンの実現に向けて──顧客のアウトカムに貢献する

会社のカルチャーの変革にもつながる大きなビジョンの実現に向け、すでに各事業が動き始めています。

文具事業では、プラス ステーショナリー、ぺんてる、日本ノート、セーラー万年筆の4ブランドを統合する新会社「アストラム」を2026年4月に立ち上げ、グローバルに展開する世界有数の総合文具メーカーへの変革を目指します。

家具事業では、前述の「イゴコチメイキング」をさらに進化させ、お客様企業の従業員エンゲージメントにまでアプローチするコンサルティングの領域にビジネスを拡げていきます。オフィスという空間を起点に、お客様企業の「人と組織の課題」に直接応えられる存在を目指しています。

流通事業では、「プロキュアメント・プロフェッショナル」というコンセプトのもと、倉庫にあるモノを早く届けるという従来のビジネスモデルから、お客様の実現したいことに合わせた「モノ・コト」を提供する新たなビジネススキームの構築を進めています。

こうした既存事業の進化と同時に、「次世代コアビジネス創造プログラム」というボトムアップ型の新規事業創出にも取り組んでいます。このプログラムのなかから、2023年には食の福利厚生サービス「タベレル」が生まれました。「タベレル」は最新の冷凍技術を活用したサービスですが、あくまでも新しい価値を生み出す源泉は人の熱意とアイデアであり、そこにテクノロジーを掛け合わせて生まれる化学反応がイノベーション創出のカギとなります。

従業員全員で共有する価値観の1つに「ユニークネスの追求」を掲げているように、従業員一人ひとりが「こうありたい」という思いを形にし、社内外の仲間を巻き込んでプロジェクト化できる環境を整えるとともに、失敗を恐れず新しいデファクトスタンダードを自ら創り出していく風土を、グループ全体で醸成していきたいと考えています。

こうしたすべての事業活動において、私が最も重要視しているのは「顧客視点」を貫くことです。常にお客様が「どうありたいか」「どうなりたいか」──そのアウトカムにどう貢献できるかにこだわる。「顧客視点」の追求こそが社会最適につながり、私たちの存在意義を支えるものだと考えています。各事業が顧客視点を見失わないよう、経営としてしっかりとモニタリングし続けることも、トップとしての重要な責務と認識しています。

プラスグループがグローバル企業として、そしてプラットフォーマーとして進化していくうえで、時代に合わせたサステナビリティ経営のさらなる高度化も求められていくでしょう。当社は上場企業ではありませんが、常に上場企業並みのガバナンスやマネジメントを目指しています。

加えてサステナビリティとは、未来の世代にツケを残さないことであると同時に、未来に対してより多くの「プラス」を積み上げていく活動でもあると考えています。私たちはこれからも「PLUSのココロ」を原動力に、世界中のステークホルダーの皆様と共鳴しながら、より豊かで持続可能な社会の実現に挑戦し続けます。

どうぞ、これからのプラスグループにご期待ください。